初等科NEWS

芸術鑑賞会

2015年02月10日

 12月11日に開催した芸術鑑賞会では、ミラノ大聖堂聖歌隊の歌声を聴きました。会場は、学習院創立百周年記念会館です。この聖歌隊の歴史はとても古く、およそ1000年前にさかのぼります。ヨーロッパの音楽史で最古とされるグレゴリオ聖歌を中心とした典礼音楽を受け継いでおり、何世紀にも渡ってすぐれた指揮者やオルガニストを輩出しています。

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 演奏前に指揮者のクラウディオ・リヴァ氏より、単旋律音楽と多声音楽との違いを解説してもらいました。グレゴリオ聖歌は、私たちが耳に馴染んでいる音楽とは異なり、教会で行う儀式の厳かな雰囲気に包まれているように感じるものでした。

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 プログラム後半は、多声音楽です。モーツァルトの作品では、聖歌隊の立ち位置によって視覚的にもカノンのしくみがよくわかる曲が演奏されました。

 長い歴史にはぐくまれたヨーロッパ音楽の原点をうかがえる、貴重な時間を過ごせました。

 聖歌隊の今回の日本公演は、唯一初等科が学校公演となりました。公演が終わって指揮者のリヴァ氏は、「幼少から美しいものへ接する機会をもつことは実に有意義なことです。」と感激されていました。ミラノに帰った折には、「大司教にこの様子をお伝えします。」とたいへん名誉なお話をいただき、会場をあとにされました。