理科研究体験
2009年09月15日
夏休みの終わりに、目白キャンパスの学習院大学理学部で、初等科生を対象にした実験教室が開かれました。平成13(2001)年から始まったこの教室も、今年で9年目となりました。
当日は、5年生の希望者とその兄弟姉妹、合わせて90名以上が参加しました。そして、数多くの実験が、理学部の各学科の教員、大学院生や学生の尽力によって行われました。
物理分野では、「低温世界の不思議」をテーマに、「すべてが凍る-196℃の世界:身近なものを凍らす」「超電導の磁気浮上」「液体酸素の収集・液体酸素で燃やす」「液体~気体の体積変化」「固体窒素」「南極の氷」の実験を行いました。
特別な素材を液体窒素で冷やすと超伝導が起こり、磁石が浮上する
風船の中に入った気体を液体窒素につけて凍らせる(液体~気体の体積変化)
化学分野では「僕も私も化学の魔法使い」をテーマに、「花火を作ろう」「スライムを作ろう」「蛍光物質を作ろう」「割れにくいシャボン玉を作ろう」「スーパーボールを作ろう」「バクダンを作ろう」「水に触れると燃える金属:ナトリウム」「入浴剤を作ろう」の実験を行いました。
いろいろな薬品を計り取り、自分で作った花火
作った蛍光色素にブラックライトを当てる
生物分野では、「生き物の不思議」をテーマに、「顕微鏡で動物と植物の細胞を見よう」「ブロッコリーからDNAを取り出そう」「オワンクラゲが持つ光るタンパク質(昨年ノーベル賞を受賞した下村脩教授の発見)を作る大腸菌を見よう」の実験を行いました。
綿あめのようにガラス棒に巻き付いたDNA
オワンクラゲの緑色蛍光タンパク質を作る大腸菌を、色つきの眼鏡で観察する
また、今年は初等科理科教員も「しゅぽしゅぽ」という、手軽に減圧できる道具を使って実験を行いました。
一升びんを100回「しゅぽしゅぽ」すると、びんはどうなるか
どの実験ブースでも、歓声がわきあがっていました。ふだんの理科授業では体験できない、大学理学部ならではの機材や薬品を使って実験をすることで、児童は理科への興味をより一層深めることができたようです。